ハヤカワ五味さん・夏生さえりさんに聞く、明日から少し前向きになるヒント

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毎日仕事に家事にがんばっているけど、SNSでキラキラした日常を発信している他人の姿を見てつい比べてしまう…。

11月28日、大阪府の就業支援施設「OSAKAしごとフィールド」の主催で行われたイベントでは、そんな女性たちの悩みを解決するヒントを、起業家のハヤカワ五味さん・フリーライターの夏生さえりさんが教えてくれました。

ハヤカワ五味さん・夏生さえりさんの紹介

ハヤカワ五味さんについて

ハヤカワ五味さんは、大学在学中からアパレルブランドを立ち上げるなど起業家として活躍されています。

ハヤカワ五味さんのTwitter

ちょうどイベント当日に初の著書「私だけの選択をする22のルール あふれる情報におぼれる前に今すべきこと」が発売になったとのこと。

選択肢をもつこと、自分で選ぶことに重要性があるというハヤカワさんの考え方が詰まった本になっているそうです!

イベントタイトルにちなんで、最近世の中が眩しいと感じたことは?という質問への答えは

「ミス◯◯の笑顔。優しい人に囲まれて、差別や偏見を受けずに生きてきたんだろうなーと思う。」

夏生さえりさん

Twitterの恋愛妄想ツイートが話題になり、今では14万人のフォロワーを持つ夏生さえりさんですが、現在はフリーライターとして活動しながらコンテンツスタジオCHOCOLATE.incにも籍を置き、脚本やプランナーとしても活躍されています。

夏生さえりさんのTwitter

「今日は、自分を甘やかす」「揺れる心の真ん中で」など著書も多数。

一見華々しい経歴に見えるさえりさんですが、大学生のときは周囲の就活の流れに乗れず引きこもっていた時期もあるそうです。当時は世の中全てが眩しく見えていたとか。

相談その1 自己肯定感の上げ方

イベントの主な内容は、参加者の方から事前に募集した相談にお二人が答えてくれるというものでした。

最初の相談はこちら。

「今の仕事に不満はないですが、人間関係に疲れました。転職も考えましたが、自己肯定感も低くて新たな人間関係を築くのが億劫です。

お二人は人と比べてしまったり、自己肯定感が下がるときはありましたか?どうやって乗り越えましたか?」

ハヤカワ五味さんの回答は「認知の歪みをとる」というものでした。

「認知行動療法のひとつで、『認知の歪み』を取り除くことが大事。とらえ方を変えてみる。Aさんとうまくいかない、というだけで他の誰ともうまくいかないと思い込んでしまっていることは多い。

自分の考えを記録してみると、極端に考えすぎていたとか主語が大きくなりすぎていたと気づいたりする。

回りを見渡すと、すごく気軽に生きている人もいる。土日何もしていないのに『今日はよく寝れたー!』と喜んでいたりする。極端にポジティブな人と話してみるのもいい。」

夏生さえりさんからは「選択肢を多く持つ」という話も出ました。

「彼氏とうまくいかない→もう私は誰とも恋ができない!と思ってしまう女性は多いけど、環境が変わると物事も変わる。

こう思ってたけど、意外とこうじゃん!ってことが多いから、新たな人間関係に億劫にならなくていい。

たくさん選択肢をもつことで自由になれる。以前、パスポートを常に持ち歩いていたことがあった。仕事が嫌になっても、私はこれでいつでも海外に行ける…!と思うと気が楽になった。

モヤモヤした思考は形がないので、書いて形を作って外に出すようにする。

落ち込みたいときはとりあえず落ち込む。自分でコントロールできない部分もあるので、無理に元気になろうとするのは雨の日にどうしてもピクニックがしたい!!と言ってるようなもの。しばらく経てば元気になるからそれを待つ。」

PMSとの付き合い方

女性を対象にしたイベントということもあり、PMS(月経前症候群)の話題も出ました。

生理用品のセレクトショップ「illuminate」を展開するなど、生理や女性の体に関する発信をおこなっているハヤカワ五味さんは、「女性の悩みの大半は貧血に起因する説」を唱えています。

貧血状態になってヘモグロビン値が下がると体に酸素が行き渡らず落ち込みやすくなるんだとか。

また、生理痛はどれくらい症状が深刻になったら婦人科へ行くべきなのかを医師に聞いたところ、「生理痛が重いと感じたらすぐ来てほしい」と言っていたそうです。

調子悪いけど病院に行くほどじゃないかも…なんて自己判断してしまいがちですが、さえりさんは家に引きこもっていたころ、心療内科に行くかどうか迷っていたときにお姉さんからこんなことを言われたそうです。

「行くべきか行くほどじゃないか、決めるのは自分じゃない。先生が合わなかったら違うところに行ってみればいい。内科も精神科も心療内科も一緒。」

自分を大切にするための「ご自愛」

ハヤカワ五味さんは、自分を大切にする=「ご自愛」を最近のキーワードに掲げているそうです。

もともと親が原点方式の考え方で、テストで98点を取ってもほめられるより「あと2点惜しかったね」と言われていたとか。

なおみ
わかる…私もまったく同じこと言われてました。

その影響で以前は「欠点を減らす」ことばかり考えていたそうですが、今は自分自身を大切にすることや、意識的に休む時間を取ることを心がけているそうです。

一方さえりさんは、自分に小さなごほうびをあげることで活力にするという話をされていました。

「カリカリ梅を2個買っちゃう!とか、ちょっといい入浴剤使っちゃおう!とか。レベルの低いハッピーをたくさん持つようにしてます。カリカリ梅も何となく買うんじゃなくて、特別感が大事。すごいごほうびをもらってる感を自分に出す。

自分へのごほうびという言葉はよく聞きますが、何となくではなくきちんと選んで、特別感を演出するのがコツみたいです。

相談その2 パートナーとの向き合い方

「相手と自分の意見の食い違いに葛藤しています。具体的には、彼の理想とする結婚生活と自分の描く将来像が合いません。

別れたら?という友達もいますが、彼のことも好きだし彼の望んでいることも大切にしたいです。

そもそもこうやって葛藤したまま毎日が過ぎていくことにも日々後悔しています。

お二人はどんなことで葛藤してきましたか?そしてどんな風に納得点を見つけましたか?」

ハヤカワ五味さん「人それぞれ結婚のあり方がある。いわゆる分かりやすい結婚だったり、事実婚だったり。二人の関係性のゴールに答えを出す必要がある。将来にわたって中長期的に伴走する人を見つけるのが結婚だと思う。

夫婦というひとつの個体としてどうしたいか、1と1じゃなくて混じったものとしてどう見るかを表明できるのが結婚のいいところ。

ひとつの個体としての答えが出ないなら、別れるのも選択肢のひとつ。」

今年結婚したばかりのさえりさんの、「結婚になって初めて、努力でどうにもならないことができた」という言葉も印象的でした。

「何歳に結婚して、子供を産んで…なんて考えていたけど、結婚後の人生設計は一人ではできない 。質問者さんと彼は、互いに一人で走ろうとしてるのかも。

自分たちの場合は、二人とも譲れないことがあんまりなくて。譲れないことを持ちすぎるとお互いぶつかりやすくなるから、譲れないものは減らしたほうがいい。

AかBかで迷っていると、きっとCが思い浮かぶと思うから、絶対これと思うまで次に進みたくない。大きな決断はAでもBでもないところに行く可能性がある。AとBどっちも欠点あるから選べないのかも。」

相談その3 仕事と妊娠出産のバランス

最後の相談は、多くの女性が一度は考えるであろう「仕事と妊娠・出産のバランス」についてのお悩みでした。

「春から社会人です!今後のことを考えると、キャリア形成期と妊娠・出産適齢期って被ってるなと思って…。

私は早いうちに子供を産みたいのですが、そうなると仕事の充実は諦めなきゃいけないのかなーとか。

女性の社会進出でそのあたりのフォローは手厚くなってきてはいるものの、考えれば考えるほどわからなくなります。仕事と女性だからできること(妊娠・出産)のバランスについて、お二人の考えを聞かせてください。」

これに対するハヤカワ五味さんの回答は、「学生結婚強い説」だそう。確かに学生のうちに子供を産んでいれば、仕事が充実してくる時期には子育てが落ち着いている可能性が高いですよね。

「すでに社会人ならそれはもうできないにしても、すべてを自分一人でする前提で考えないこと。キャリア形成期に家族、友達、会社の人など、味方をつくる。育児のことを教えてくれる経験者だったり、親に手伝ってもらえるだけの関係性だったり。あとは家事代行を頼んだりする財力とか。

妊娠出産は人生の中でも濃い時期だから、その間に貯金を使い放たすのもいい。実際のお金でも、周りからの信頼貯金でも。」

さえりさんからは、「良くも悪くも、想像どおりいかないことも多いよ」という話もありました。

「妊活や不妊治療って大変だし、子供が欲しいと思っていてもそんなにすぐできないこともある。

自分でコントロールできない不確定要素を覗いて、やりたいことをやったほうがいい。

お金や情報があると選択肢も増える。妊娠について知ってるか、知らないかだけで選択肢のカードが増える。」

自分に自信をもつには?

イベントでは他にも多くの質問が寄せられていて、その場でお二人が答えてくれたものもありました。

・自分に自信がない

・自分らしさがわからない

・他人のいいところは見つけられるのに、自分のことは欠点しか見えない

などなど、SNSで他人の考えや生活に触れる機会が多くなったからなのか、自分と他人を見比べて落ち込んでしまう人が多いのかもしれません。

なおみ
私もその一人なのでよくわかります…

さえりさん「自分らしさって、何かすごいものを見つけなきゃいけないわけじゃない。これじゃなきゃって決めつけないで、柔らかく選択していく。人と自分の人生の流れは違うから、人と自分をできるだけ切り離す。自分に余裕ないときは、無理に人に優しくしなくていい。」

ハヤカワ五味さん「自分のダメなところが分かっているのもひとつの強み。何がしたいかわからないときは、今面白そうと思ったことに飛び込んでみる。自分は何もできないと思ってる人は、自分に厳しすぎかも」

最後のお二人からのメッセージも素敵でした。

ハヤカワ五味さん「選択肢を多く持つこと、持つために知ることが大事。知ってるだけで選択肢が増えるし、納得して選ぶことができる。賢い女子、強い女子を嫌がる人もいるけど、私は圧倒的にイケてると思う。自分を肯定できるように自分を大切にしてあげてください。」

さえりさん「こうじゃなきゃいけないって思い込みすぎないで、日々柔軟に選択していく。今の字状態が一生続くわけじゃないから、できるだけ柔らかく選んでいけたらいいなと思います。」

まとめ

お二人の話を聞いて、私を含め多くの参加者の方が励まされたと思います。

日々頑張っている自分を認めてあげて、他人にするのと同じように自分にも優しく接する。妊娠や出産については自分だけではコントロールできないから、どんな未来も選べるように知識だけは身につけておく。

SNSで人の生活や考え方を目にする機会が増えたからこそ、人と比べず自分自身と向き合う時間も大切にしたいなと思いました。