「読みたいことを、書けばいい。」 田中泰延さんイベント@大阪 2019.10.14

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「読みたいことを、書けばいい。」の著者、田中泰延さんのトークイベントに行ってきました。

途中かなり脱線もしつつ、というか8割くらい脱線してましたが、本の内容についてさらに深い話が聞けて充実した2時間弱でした。

「読みたいことを、書けばいい。」の本当の意味とは?

発売直後から重版が決定し、16万部の大ヒットを記録している「読みたいことを、書けばいい。」には、SNSでさまざまな感想が寄せられています。

その中で多いのが、「これを読んで、私も書きたいことを書こうと思いました!」というもの。

しかし田中さんによれば、「読みたいことを書く」と「書きたいことを書く」は全く別物なんだそうです。

読みたいことというのは、自分が読んで面白いと思えること。確かに、ただ頭に浮かんだことを文章にしたところで、それを自分で読んでも面白くないですよね。

本の中にも書かれていますが、日常で目にする文章の9割は「随筆」なんだそうです。田中さんの定義では、随筆とは事象と心象が交わるところに生まれる文章のことです。

事象だけもなく、心象だけでもない「随筆」を書いていることを自覚するのが、「読みたいことを書く」の第一歩なのかなと思いました。

心象の一次資料は、自分の中にある

今回のイベントは、「読みたいことを、書けばいい。」の編集者である今野良介さんが聞き手となって田中さんに質問するという形で行われました。

本の中の「一次資料に当たる」という一説を受け、今野さんが

「心象の一次資料は記憶や思い出で、それらは自分の中にしかない」という話をされていたのが印象的でした。

書籍などで調べて事象の一次資料に当たることも、自分に質問を繰り返して記憶や思い出を深掘りしていくことも、文章を書くうえでは両方必要なんですね。

SNSで発信するということ

「Twitterの中に住んでいる」と言われるほどTwitterで日々多くの発信をしている田中さんですが、ひとつ心がけていることがあるそうです。

それは、「自分の顔と名前で発信する」ということ。

確かに田中さんのTwitterを見ると、名前も本名だしアイコンもご自身の顔写真になっています。

「匿名のほうが言いたいことが言えるじゃないかという人もいるが、顔と名前を伏せながら本音を言うというのは矛盾している。

自分の顔と名前で発信すれば、『選んだ本音』を言うようになる。質問するにしても、みんなが聞きたいこと、みんなの利益になるような質問ができる」

たしかに私も、本名と顔出しでTwitterをやるようになってから発信の内容が少し変わってきました。

「変なことつぶやけないな」という意識が働いて自分の言葉に責任を持てるようになったというか、ある程度きちんとした内容を書こうと考えるようになったので、顔と名前を出すことで一定の質が保たれるように思います。

面白いことの見つけ方

参加者の方からの質問で、「面白いことはどうやって見つけたらいいですか?」というものがありました。田中さんの答えは

「面白さは自分の中にはない。本を読む、人に会う、おいしそうなものがあれば食べてみる、気になるものを調べてみる。自分から見つけに行かないと面白いことには出会えない」

おっしゃる通り、家でゴロゴロしながら「なんか面白いことないかなー」とか言ってても急に面白いことが降ってきたりしないですよね。会社を辞めてから引きこもりがちな私ですが、ちゃんと外の世界を見ないとなあと思いました。

まとめ

ここまで書いてみて「なんて真面目で有益な内容ばかりのイベントだったんだ…!」と思いましたが、実際には終始笑いっぱなし、脱線しまくりの楽しい2時間でした。

本の内容からさらに踏み込んだ内容も聞けて、有意義な時間でした。改めて本を読み返して、「読みたいことを書く」を実践していこうと思います!!